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慢性関節リュウマチ |
慢性関節リュウマチとは? |
慢性関節リウマチは、多発性の関節炎を主徴とする慢性の炎症疾患です。経過中、関節以外の臓器にも病変がみられますので、全身性疾患ともいえます。わが国における患者数は約30万人と推定され、そのうち7万人は身体障害者です。性別では、3対1で女性に多く、好発年齢は30〜50歳代です。 原因は不明ですが、その発症には、(1)体質・素因、(2)免疫学的要因、(3)環境因子の3つが重要視されています。 免疫学的機序では、この病気に高頻度にみられるリウマトイド因子が、免疫グロブリンGに対する自己抗体と考えられているために、自己免疫の機序が有力視されています。 リウマトイド因子は関節のなかでも産生され、免疫グロブリンGと結合した抗原抗体結合物(免疫複合体)が関節炎をひきおこし、関節の破壊が生じるとされています。 環境因子では、寒冷、湿気、ストレス、ウイルス感染などがあげられます。 |
(症状・診断) |
初期にもっとも多くみられる症状は、朝の覚醒時にみられる関節のこわばりです。同時に、関節の痛みとはれを認めますが、多くは対称性で、よくおかされる関節は、手指、手、足指、足、肘、膝、肩などです。 炎症をおこしている関節にははれだけでなく、発赤や圧痛も認められます。進行すると、手や手指の関節ではスワンネック変形、尺側偏位、ボタン穴変形などの変形がみられるようになります。 また、関節の亜脱臼や可動制限もみられ、最終的には、関節が強直し、動かなくなります。 関節周囲の組織にも炎症が波及し、軟部組織のはれ、腱鞘炎、嚢腫などもみられます。 この病気は、関節症状が強いのですが、脱力感、倦怠感、微熱など全身症状をともなうことも多く、しばしば、関節以外の部位にも病変をみます。皮下結節(刺激や圧迫を受けやすいところによく出る)、胸膜炎、間質性肺炎、肺線維症、心外膜炎、末梢神経障害、多発性神経炎、上強膜炎、皮膚潰瘍、壊疽などです。 検査では、赤沈亢進、CRP強陽性、貧血、白血球増加、γ‐グロブリン増加がみられるほか、80パーセントがリウマトイド因子陽性となります。 診断は、これらの症状と血液検査所見に加えて、関節レントゲン、関節の貯留液の検査、ときに関節滑膜の組織学的検査などの所見により行なわれます。病気の状態や活動性、進行度をみるために、握力、関節の可動域、歩行時間、日常生活動作などもチェックされます。 |
(治療) |
基礎療法が基本となり、そのうえで薬物療法、理学療法、外科的治療が行なわれます。基礎療法には、安静と運動のバランス、保温や栄養のバランス、病気の特徴と性質を知ることが含まれます。 薬物療法では、非ステロイド抗炎症薬に加えて抗リウマチ薬が用いられます。抗リウマチ薬には、金剤(筋肉注射ないし経口)、メタルカプターゼ、ブシラミン、ロベンザリットがあります。 これらで効果のみられない場合には、血漿交換療法や免疫抑制薬が用いられます。副腎皮質ステロイド薬は、関節炎に対して少量用いられることがあり、関節外病変に対しては多量用いられる場合もあります。 運動療法を容易にするために温熱療法、水治療法などの理学療法が行なわれ、社会復帰を目標としてリハビリテーション(リウマチ体操)も行なわれます。 この病気は、経過が長く、悪化と寛解をくり返します。悪化を防ぎ、身体障害にならないように留意しつつ、社会復帰をめざします。そのため、寛解状態が長くつづくよう治療を継続し、寒冷、湿気、ストレスをさけ、運動と安静のバランスを保つように日ごろから心がけます。 合併症として、感染症、アミロイドーシス、薬剤による副作用などがあげられますが、とくに感染症には注意し、つねに清潔を心がける、かぜをこじらせない、人込みへの外出はなるべくさけるなど注意してください。 |