株式会社清和物産






Part  1



◇  脊髄のしくみ  ― 神経が束になって…

脳へ続く神経線維の長い束である脊髄は、大脳からの指令を整理して体の各部分に伝える連絡路です
私達の体が、常に外界の状況に適した行動をとることができるのは、外界からの情報(信号)が
脊髄を経由して脳に伝わり、そこで組み立てられた指令が再び脊髄を通って手足などに送られるからです

脳と体のすみずみを結ぶ情報、指令の連絡路 〜
   脊髄の真中には、H字型の灰白質があり、この中心部には神経線維(ニューロン)がつまっています。  全身の感覚器官から神経を走ってきた信号は、後ろの道を通って脊髄に届き、上へ向かい大脳へと伝えられます。
   大脳からの運動指令は前の道を下り、神経を経て、手足などに伝えられます。 つまり感覚神経と運動神経の道筋は違うので、脊髄の中で混線することはないのです。


ときには脳のかわりに中枢として働く! 〜
   脊髄はからだの各部と脳を結ぶ大切な連絡路ですが、瞬時に体を危険から回避しなければならないときなどには、脊髄自体が脳のかわりに中枢として働き、意識することなく体に運動をさせます。
   たとえば画鋲を踏んだとき、瞬間的に足を上げるのも、刺激が脳に至る以前に脊髄が命令を下し、筋肉を収縮させているのです。     転んだ時、とっさに手が出るのも同じことです。


脊髄反射 〜
   危険から身を回避しようとする場合だけでなく、脊髄にはもっと基本的な反射活動があります。
 膝のくぼみを打つと、ピンとつま先が上がるのはその代表例です。
   刺激は脊髄を経てたちまち戻り、瞬時に筋肉を収縮させます。 まったく自動的に反射が起こるのです。これは、脊髄の中での回路が決まっているからです。
  たとえば、私達が歩いている時、次は右足、左足…などと意識することはありません。 これも幼いころから繰り返された動作として、脊髄に回路が組み込まれていて、いちいち脳の命令を受けなくてもそうすることができるのです。 ごく自然に直立していられるのも脊髄のお陰なのです。


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