〜 脳と体のすみずみを結ぶ情報、指令の連絡路 〜 |
脊髄の真中には、H字型の灰白質があり、この中心部には神経線維(ニューロン)がつまっています。
全身の感覚器官から神経を走ってきた信号は、後ろの道を通って脊髄に届き、上へ向かい大脳へと伝えられます。 |
大脳からの運動指令は前の道を下り、神経を経て、手足などに伝えられます。
つまり感覚神経と運動神経の道筋は違うので、脊髄の中で混線することはないのです。 |
〜 ときには脳のかわりに中枢として働く! 〜 |
脊髄はからだの各部と脳を結ぶ大切な連絡路ですが、瞬時に体を危険から回避しなければならないときなどには、脊髄自体が脳のかわりに中枢として働き、意識することなく体に運動をさせます。 |
たとえば画鋲を踏んだとき、瞬間的に足を上げるのも、刺激が脳に至る以前に脊髄が命令を下し、筋肉を収縮させているのです。 転んだ時、とっさに手が出るのも同じことです。 |
〜 脊髄反射 〜 |
危険から身を回避しようとする場合だけでなく、脊髄にはもっと基本的な反射活動があります。 膝のくぼみを打つと、ピンとつま先が上がるのはその代表例です。 |
刺激は脊髄を経てたちまち戻り、瞬時に筋肉を収縮させます。 まったく自動的に反射が起こるのです。これは、脊髄の中での回路が決まっているからです。 |
たとえば、私達が歩いている時、次は右足、左足…などと意識することはありません。 これも幼いころから繰り返された動作として、脊髄に回路が組み込まれていて、いちいち脳の命令を受けなくてもそうすることができるのです。 ごく自然に直立していられるのも脊髄のお陰なのです。 |
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