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動脈硬化とは、動脈壁が肥厚し、硬くなった状態のことです。 動脈硬化をおこした動脈では、血管の内腔がせまくなって血液の流れが障害されたり、動脈壁の弾力性が失われた動脈が拡張蛇行したり、ときには破裂してしまうこともあります。 |
動脈の硬化によってもたらされる病気を動脈硬化症といいます。 一般に、硬化した動脈により、脳動脈硬化症、冠動脈硬化症、大動脈硬化症、腎動脈硬化症、末梢動脈硬化症などに分類されます。 |
【誘 因】 |
動脈硬化の成り立ちについてはまだはっきりとした原因はわかっていませんが、各種の疫学調査などによって、遺伝素因や加齢、高コレステロール血症などの高脂血症、高血圧症、糖尿病、肥満、喫煙などの要因が動脈硬化を促進することが判明しています。 さらに、運動不足や精神的ストレスなども動脈硬化を悪化させる要因となります。 |
【症 状】 |
動脈硬化症の症状は、どの動脈にどの程度の動脈硬化が発症しているかによって異なっており、いろいろな症状がみられます。 脳動脈硬化症では脳梗塞や脳出血などとともに、動脈の蛇行などでの、神経の圧迫による顔面けいれんなどの症状、冠動脈硬化症では狭心症や心筋梗塞、腎動脈硬化症では腎血管性高血圧や尿毒症、大動脈硬化症では大動脈瘤、末梢動脈硬化症では四肢の冷感や間欠性跛行などの原因になり、これらによる各種の症状がみられます。 ただし、動脈硬化が軽度な場合には症状がみられませんが、逆に動脈硬化が重度で閉塞してしまっても、側副血行路と呼ばれるバイパスが形成され、ほとんど症状がない場合もあります。 (診断) ふつうは35歳以上の成人にみられること、高コレステロール血症、糖尿病などの動脈硬化促進要因の存在などが参考になりますが、確実な診断にはふつう血管撮影が必要です。 ただし、最近は超音波断層法などの各種機器診断法も進歩してきており、血管撮影なしに診断できることもまれではなくなりつつあります。 また、どの血管の動脈硬化症を診断するかによっても診断法は異なっており、血管撮影法以外に、脳動脈硬化症では眼底動脈検査・エックス線CT検査・超音波ドプラー法・超音波断層法・各種脳血流検査法、冠動脈硬化症では心電図や心筋シンチ法、腎動脈硬化症では腎機能検査・腎動脈ドプラー法、大動脈硬化症ではエックス線CT検査、末梢動脈硬化症ではアイソトープを用いた血管撮影法などが、それぞれ診断に用いられています。 |
【治 療】 |
動脈硬化の進行を少しでも遅らせることと、動脈硬化の進行による各臓器の血流障害を改善することがおもな治療目標です。 そのためには、まず第1に動脈硬化の促進要因である高脂血症、高血圧症、糖尿病などの治療を進めることが重要です。 また、すでに動脈硬化が進行している各種臓器の血流障害や血栓症の進行を阻止するために、外科的手段によって、各種バイパスをつくったり、動脈のせまくなったところを形成する方法などで血行をよくしたり、血流改善薬や抗血小板薬などによる治療も行なわれます。 さらに、最近ではカテーテルという細い管を血管内に通して、せまくなった部分を風船をふくらませて拡張する方法などで、手術をすることなく、血行をよくする方法も用いられるようになってきました。 |
【予防・生活上の注意】 |
動脈硬化の促進を阻止する的確な治療と、動脈硬化に由来する血流障害を改善する措置がとられないかぎり、加齢とともに各臓器の動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞などの発症をみて、重大な障害をおこしたり大事に至ることになります。 ただし、治療法の発達とともに動脈硬化の発症早期から高脂血症や高血圧症、糖尿病などの動脈硬化促進要因を治療することによって、動脈硬化の進行を遅らせ、またときには動脈硬化病変そのものを退縮させることも可能となってきています。 そのためには、息のながい治療をつづけるとともに、動物性脂肪やコレステロール含有量の多い食品を摂取制限することで高脂血症の進行を抑制するとともに、高カロリー食品の制限や運動療法による肥満の是正、喫煙の制限、ストレスの軽減をはかるなど、生活上の注意を怠りなくつづけることが肝要です。 |
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